すくすくの森にて瀕死の地球外生物発見!
なんだこれば!
クモでもない、テントウムシでもない・・・。
直径3センチほどのそら豆そっくりの地球外生物。
そこで、中身がみたくなったドウモト園長。
「中身が見たい。」
「えーっ!」という声が上がるなか、
「私もです。」と即答のK先生。
「中身は、きっと、たらこのようなものに違いない。」
「血が出てきたりして。」
「いや、血は出んだろう。」
「たらこよ、たらこ。」
というわけで、
「オペ。」ということになる。
いつの間にか、さっと白い手袋が用意された。
表情と裏腹に反応が早いS先生。
向こうからは、メスならぬ、剪定ばさみがM先生の両手に乗せられている。
ほんまに、手術の雰囲気になってきた。
私はすっかりそのつもりであったが、
剪定ばさみでは、ムニョンとなっちゃうということで、
カッターが用意された。
「なんかの上で、やりたいね。」
というと、プラスチックのトレイが用意される。
「そ、そんな、でこぼこのところで切れんがな。」
というと、別のものが用意される。
「それは深すぎ。」
「じゃあ、これは?」
とキンキラキンのトレイが出されると、
すかさず、「それはもったいない。」とN先生。
廃材に負ける地球外生物。
そして、黒いちょうどよいトレイ、もとい手術台が用意された。
下に、段ボールも敷く。
「では、行きます。」
といって、両手に手袋をはめるが、
「んー、なんかで押さえたいな。」というと、
「マチ針でいきましょう。」とK先生がすかさず、2本持ってくる。
この若い人たちの反応のよさよ。
マジで笑える。
なんか、こんなになってくると、流石に緊張する執刀医ドウモト。
待ち針で刺し、(うぉー。)
スコンと切る。
か、固い。
で、何が出てきたと思いますか。
みなさん。
最初に出てきたのは、白いどろっとした体液。
その次に出てきたのは・・・。
血でした。
ドロドロの。
たらこではなくドロドロの血。
それ以外なし。
さすが、血を吸う生物だけあって、
血か。中身は。
触ってたまるかという雰囲気になってくる。
これは、どこにでもいる生き物が、
満杯まで血を吸って大きくなったものであった。
うーむ。
至極納得であったが、
居そうなところは、草を刈ろうという話になった。
あぁ。
血でした。
地球外生物の中味は。
終わり。