園長ブログ

せんせいのすてき

若草幼稚園は最高の幼稚園。

なぜかというと、20代から70代まですべての世代にまたがって、先生がいるからです。

若さもすてき、年寄り最高。

幼稚園の先生と言えば、「子どもたちが帰ったら何してるんですか?」 、これが何十年も変わらない質問です。

これに対して、いつも、「う、」 と黙ってしまう私たち。だって、いっぱいありすぎて、一言では言えません。

子どもを心からかわいいと思い、踏ん張り頑張る先生たちのすてきを綴ってみます。

2017.07.30

アンテナ 

 

2歳のHくんが、お父さんとお別れして、

私に抱っこされる。

最近お別れが、ちょっと寂しい。

 

彼の抱っこのされ方はすばらしく、

がしっとくる。

彼は、大型遊具の設置工事の方を向いて、

はっきりと、

 

「しゃありせん、じゃー」

 

といった。

 

はい?

 

しかし、彼はまた、「しゃありせん、じゃー。」を繰り返す。

その迷いのないまなざし。

 

「うん?

 うん。ショベルカー?」

 「しゃありせんじゃー。」

 

 ・・・。

と、遥か彼方に詩織先生が見えた。

詩織先生か!なるほど。「しゃあり」は「しおり」だな。

「じゃー」は、「だぁ」か?

「しおりせんせいだぁ」と言ってるのだね。

自分の先生を見つけて、そんな風に、ロックオンするなんて、

すばらしく素敵なことだな。

 

「しおりせんせい!

 しおりせんせいだね~。

 しおりせんせいのところ行こうか。」

 

というと、満面の笑みでうなづいた。

そして、今さらのように、

「父さんは?」という。

「お父さん!お父さんは、お仕事行ったがな。」

(さっき、さよならのタッチしたがな)

というと、

「わははは。」と笑った。

笑うのね。

それはよかった。

 

そして、彼は、「しゃありせんせー。」とかなり遠くから呼んだ。

すると、詩織先生の肩がぴくっと動いた。

 

すごい。

スマホの着信より、すごい。

 

私は、彼を抱っこしたまま、近づいていき、

彼がもう一度、詩織先生を呼んだときには、

もう、詩織先生のまなざしは、彼に向けられていた。

 

そして、彼は、詩織先生に抱っこされた。

大好きな先生のもとへ。

 

先生のアンテナってすごいね。

その開かれた感覚。

子どもへの愛がつくる専門性。

 

せんせいのすてき。