全ての薬の投与を中止し、
呼吸器だけをつけて帰ってきた父。
自力呼吸の回数が勝負どころ。
妹が、「せぇの。」というと、
意識がなくとも、それに合わせて呼吸する父。
吸引するととたんに呼吸数が落ち、
酸素濃度がぐんぐんと落ちていったりすると、
心から焦る。
夜中、2時間に1回の吸引を二人で行う。
そうして、落ち着いたところで、
妹と二人で朝ご飯を取る。
そして、食べながら、妹が気軽に声をかけた。
「お父さん、息するの忘れたらいかんで。」
ほんまや。
息は忘れんとせないかん。
妹のすてき。