春がやってきた。
春と言えば、新入生の涙涙の季節である。
朝早く来る子たちがとても増えたので、
Y先生にお手伝いしてもらうことにした。
Y先生は、もと2歳児の先生なので、
3歳児になった朝早き彼らは大喜びである。
ある日、Hちゃんが、男子に髪を引っ張られてしまった。
この男子は、一日目、友だちをひっかき、
めっちゃ怒られたので、次の日はかみつき、
無言の圧力とおそらく保護者のお怒りを受けたので、
3日目のこの日は、髪を引っ張ったというわけだった。
春だのう。
何気に、手を替え品を替えているところに、
本人の努力を感じるが、次の日から落ち着いた。
それで、やられたHちゃんは、めっちゃ怒って泣いていた。
そばに行き、抱っこする?と手を広げるも、
目はあちこちに動いている。
Y先生だな。
だが、Y先生は見えない。
わんわん泣きながら、目は探す。
なかなか見えないので、差し出した私の手を握る。
「Y先生がいいのね。」
と、Y先生が2階から降りてきた。
だがしかし、このとき2歳のNちゃんが登園してきた。
今、Y先生のケアなくしてはなかなか難しいNちゃんである。
「あ、いかんで。Nちゃん来た。
Nちゃん抱っこせないかん、Y先生。」
とつぶやく。
Hちゃんは、Y先生を見て、Nちゃんが来ているのを見て、
ちゃんとあきらめたのだった。
そして、私の顔をぱーん!とパンチし、
その後、男子の謝罪を受け、「許さん。」と言ったのだった。
子どものすてき。