学生時代、卒業論文ではぜったいに小川研究室に入りたいと思っていた。
それで、いざ研究することになって、ご相談したときのことである。
「異年齢の関係に興味があります。
それと、笑いにも興味があるんです。」
と電話口で言うと、
「それやれ、それ!」
と間髪入れず、答えが返ってきて、
私は迷う暇もなく、笑いの研究をすることになった。
教育の分野で笑いの研究をする人間は、ほぼいなかったが、
笑いは人間の本質を示す、すごいテーマであった。
恩師は、それを瞬時に見抜いていたのであろう。
私が見た子どもの笑いは、ちょっと悲しく、たくしましいお話であった。
というわけで、私は子どもの笑いで、学会論文を2本書き、
ついでに博士論文も書いたのであった。
恩師のおかげ