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日々わくわく
子どものすてき
きらりと光る子どもたちの姿をみなさんにお届けします。
2024年4月30日
仕事 ・・・5歳児

最近、私は「仕事」に注目している。

子どもたちの心の枠としての「仕事」である。

それは、単純で分かりやすく、目的がはっきりしているものがふさわしい。

その意味では、単純労働が最適である。

そして、「ありがとう。」「ごくろうさま。」という最後で終わることが大事である。

 

そうすると、何でもいいわけではない。

 

私が花壇の花を植えるときは、子どもたちが「仕事をしている」というよりは、「仕事のお手伝いをしている」という雰囲気が強く、いらん行動を取ると、

「いかんいかん!」

「それするやったら、他で遊びなさいや。」

というダメ出しで、仕事モードを作ることが多い。

そこには、「これは、好き勝手に出来る出来事ではない、何らかのオフィシャルな価値を持った方法がある」ということを子どもに知らせる目的がある。

そんなわけで、花壇の手伝いをするときの子どもたちは、

非常に慎重であるし、真剣である。

めったにできないという希少価値もある。

 

今回、園庭改造の大プロジェクトがあるので、それを子どもと行う。

これは、本格的「仕事モード」になる。

暑い夏を乗り切るため、長年田んぼとして使用していたプールをプール使用に戻すことにした。

いつでも、体温を冷やすための環境づくりである。

そのためには、田んぼの土を移転する必要がある。

 

大人用の本物シャベルを使い、

子ども用一輪車に乗せて運ぶことを繰り返す。

なんと、1時間以上続いた。

子どもは働き者である。

 

こういう活動を好む子は一定数いる。

「やりがい」というものに深く心を揺り動かされたり、

目的がはっきりしていることに対する合理的な動きに、

おもしろさを感じる子どもたちである。

 

そして、午後もやりたいと職員室に交渉に来て、

次の日もぜったいやりたいと言ってきた。

それで、難しいと思われた整地もあっという間にできた。

 

ちょうど、担任の代わりに入っていた帰り、お当番の子どもたちが「今日の楽しかった遊び」などを発表することになっているが、仕事で活躍したRくんに、ステレオタイプに、「今日の楽しかった遊びは何ですか」と聞いてしまった。

 

それで、「え・・・。あそび・・・。」と止まるRくん。

「おおっ!そうやったそうやった。仕事仕事!

ごめんごめん。はい、お願いします。」

というわけで、「仕事が楽しかった」と発表したRくんだった。

 

あらためて、子どもの心にやりがいと機能的で合理的な美しさをもつ「仕事」の大きさを感じたことだった。

幼稚園教育要領に「遊び」という概念が登場して35年以上たち、未だ、「何のことですか」と内心せせら笑っている園が多い中、若草幼稚園は、「遊び」と同等の価値をもつ活動を模索し始めている。

 

子どもたちのすてき。

 

 

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