私は、日頃「値切る」ということを、
あまりしたことがない。
どちらかというと、勝手に値切ってくれるので、
ほんまですか、
と喜ぶ程度である。
だがしかし、ベトナムの市場では、
値切らないと話が始まらない、とのことだったので、
ちょっと、「値切り体験」というのをやってみたくなった。
市場は・・・、
全く買う気がしない物ばかりだったが、
ともかく時間をつぶすために、細い路地に入ると、
とてもかわいい竹の器があった。
これは、はと組さんでままごとに使うのにいいかも!
と興奮し、感じのいいお姉さんに値段を聞く。
1750円。
はぁ。ぼったくりやろ。
そこで、私のブロークン英語による値切りが始まった。
私「高い。800円にして、800円。」
店「?」
私「バッチ!バッチ!」(ここは、ベトナム語)
店「ああ。じゃあ、1500円」
私「だめだめ。800円。」
店「え~。」
私「これね、遊びに使うの。子どもの。
これで、ままごとするの。
子どもが遊ぶもの。
バッチバッチ。」(これで、子どもが喜ぶのよ!と詰め寄る)
店「え~。1200円」
私「なに。
800円にしてよ。これ、3つ買うから。
3つよ!」
店「困る~。
私「わかった。じゃあ。1000円。」
店「仕方ない・・・。わかった。」
私「ありがとう。
私ね、幼稚園の園長先生なの。
これで、子どもが遊ぶの。子ども、喜ぶ。」
店「あなた、値切るの上手。
これで、お茶も飲めるわよ。」
私「うん、わかった。
ありがとう。」
てなわけで、お姉さんは、0が多すぎて、
札が数えられない私に同情し、さらに、端数はまけてくれた。
私は、やったね!という充実感に浸っていたが・・・。
その後、空港で、同じ物があって見て見ると、
値切った値段で売られていた。
なんや!
プラマイゼロになっただけやん!
あの、端数分安くなったけど、
なんや!
値切らんかったら、どうなっとったか!
というわけで、
ベトナムの市場で物は買ってはいけない、
ということを、深く学んだのであった。
旅のすてき。