きりん組さんのお片付けの時間。
Sちゃんが、一人でままごとのごちそうが入った箱を棚に片付けたいといい、
Hちゃんも、一人でそれがしたいと言った。
なかなか、どちらが先とも言えず、
なかなかどちらも譲りそうになかった。
先生は、「一人でしたいの?」と交互に尋ね、
「二人で一緒にやらない?」と何度か提案するが、
どちらも頑なに、一人がいいと言う。
だが、不思議なことに、Hちゃんは、自然とHくんとその箱を持っている。
Hくんの何気なさですね。
それで先生は、随分とその二人の気持ちに付き合い、
それからSちゃんに、
「じゃあ、Sちゃん、このシート一人で片付けてくれる?」
と、ままごとに敷いてあるカーペットを指して提案した。
すると、Sちゃんが、「うん。」とうなづく。
「ほんと?これ、一人でやるのでいい?」と尋ねると、
「うん。」という。
見ていた、私は、「でかした。」と思った。
それで、先生は、大きすぎる最初を半分におり、
それから、Sちゃんと一緒に半分にした。
それから、もう一回を一人で半分にするところを、
別の子が来て、普通に半分にしてしまった。
え・・・。
と内心思う、Sちゃん。
先生は、ちゃんとそのSちゃんの表情を見ていて、
カーペットを小さくまとめると、
「はい。」と言って、
最後の片付けをSちゃんに任せた。
よかったね、Sちゃん。
先生、ちゃんと見ててくれたね。
ちゃんと、「一人で」って納得できるようにしてくれたね。
それにしても、このクラスの素晴らしいところは、
「一人でこれを片付けたい。」
という意欲を、ちゃんと2歳児に育てているところである。
つまり、片付けを「仕事に誇りを持つ」とか、「自立した素敵な自分になりたい」
という活動に位置づけているということである。
新人のすてきとクラスのすてき。