年少さん、一学期。
あるクラスで、
「さぁ、まるになろうね~」で、すんなりとまるになる。
なに?
まさか?!
そんなばかな!!
これがせんせいの気持ち。
ふつう、年少さんに「まぁるくなろうね
で、なれることはまずなくて、
二人来なくて、
一人やっと来たと思ったら、
さらに二人どっかいった、
というのがよくある光景。
気持ちよく輪になって歌えたなんてことは、
非常に珍しい、ということの方が普通。
まるになりなさいで、まるになれる!
これは、とてもいいこと、と思いながら違和感を覚える保育者。
そして、喧嘩がない。
うーん。
何か違う。
そんなある日。
けんかを始めそうになって、保育者の存在に気づき、
さっとやめた二人発見。
なるほど。
「いい子」なのね。
いい子はいいこと。
だけど、「いい子」
を演じるのはたいへんなこと。
「いい子」の裏で育まれるのは、自分じゃないこと、人のせいにできること。
大人の価値観に沿うまえに、
身体で理屈を覚えなければならないのが子どもです。
泣いて怒る。
相手が困る。
困った顔を見て、感じること。
これが大切。
奪い合いをする、
取って取られて、つかみ合う。
そのリズムも大切。
それから、笑い合って心がつながる。
演じている部分がわかった保育者、
まずは、ぱーっとはじける経験を入れて、
心を最大に動かす工夫を入れていきます。
むっくりくまさんで、おおはしゃぎ。
お水と一緒に大騒ぎ。
どろんこどろどろ、どろかいじゅう!
それから、先生もはめ外し!
子どもも、大喜びで乗っかります。
そうして少しずつ出てきた、泣きわめく姿。
怒る姿。
素朴な姿。
いいね。
そのまんまでいこうね。
「ちがう」を感じる、せんせいのすてき。