新年度の作品展のテーマは虫。
ということで、今回は趣向をかえた森の研修を行いました。
虫を捕まえて、その動きを観察し、音声と身体で表現する。
それから、顕微鏡で観察したある部分をスケッチする。
これがテーマでした。
まず、虫を捕まえる。
おおよその時間を設定するが、
すぐにそれはどうでもよくなる。
森の時間。
一匹を捕まえると、もう一匹捕まえたくなる。
純粋な捕獲の喜び。
目が捕獲の目に変化し、
何かの気配に敏感になる。
そして、速攻精神年齢5歳になる人、N先生。
7歳になる人、T先生。
途中、捕まえたものをお互いに見せ合う。
カエルを網で捕まえ、ぬおーんと目の前に持ってくるKせんせい。
「そんなキャラやったっけ。」とつっこまれる。
バッタが多い中、A先生のは、ちょっと違うやつ。
ほ~、と見せてもらう。
・・・。
ゴキブリやない?
! 違いますよー。
ゴキブリやろ!
えぇー、違いますよー。
そこでN先生、「ゴキブリです。」
えぇー。
T先生、「ゴキブリやね!あ、そらゴキブリ。」
というわけで、ゴキブリだったのであった。
やっぱりさー、学習意欲わかんよね、ゴキブリじゃ。
ごめん、ゴキブリ。
私たちは、やっぱり女の子なのだよ。
来る前に、ビオトープの話題に盛り上がり、
ゲンゴロウに思いを馳せていたA先生。
場所は違うが、なんとなくその思いを乗せていたのであった。
そして、それに共感できる、お若いゴキブリの姿であった。
気を取り直して、いざ、観察。
不思議なもので、全員に共有される「そろそろ・・・、」という感覚があって、
みな集合する。
そのときに、まだ集中している人一人。
わき目も振らず・・・。
全員で輪になり、子どももおるよねー、誰やろー、例えば、○○・・・、
と眺める。
来た来た。
というわけで、観察開始。
おもしろすぎたね。
最初は、ウゥッとか、ウォッとか思うが、
そのうちに、発見の渦に巻き込まれていく。
私が発見したのは、弱いところ、大切なところには毛が生えているという法則、
そして、触覚がバルタン成人のように割れて動くことを知った!
そのほか、美しいバッタの模様の法則、足の突起、意外な形をしていた足の先、
カエルの吸盤、チョウチョの翅の先、
意外で、不思議で、納得のてんこ盛りだった。
ちなみに、感性というものには個人差があり、
観察相手に「かわいい。」と共感する先生は多かった。
私はどちらかというと、知的好奇心が勝ってしまうタイプのようだ。
例えば、チョウチョって鱗粉で色ついてんだよね、
じゃ、剥いだらどうなるんやろー、キラン、
と目が光り、
鱗粉を落として、透き通ってきたのを見て、
おぉ!と声をあげ、
全部落としたらどうなるんだろう、
鱗粉なくても飛ぶのかしら、
といろいろ試してみたくなる。
けれど、結局やりきらない、そんなこんな・・・。
難しいテーマを選んだな。
わかってたことだけど、私たちのかかわりによって、
命が失われることは間違いないだろう。
そこに、どんなふうに、子どもと一緒にかかわっていくかな。
難しいな。
一歩、一歩、先生たちと歩んでいこう。