おいしそうな土、というものがある。
それは、太陽の光を浴びたほっこりと温かい土であり、
大根やニンジンを抜いたときに、ぼくっとなる土である。
おいしそうな土には、空気がたくさんつまっていて、
実にふくふくとしている。
美しい土がある。
きめが細かくて、さらさらともなり、ねっとりともなり、
カチカチにもなる。
その手触りは、シルクにも匹敵する何かがある。
土は、命を育てる。
その命は、我々の命をつくる。
私たち大人は、子どもたちに土を伝えているだろうか。
そして、身近な小さな命たちのことを、伝えているだろうか。
大人は、みんな、虫見たら、ぎゃぁぁ、って言ってるよね。
私も、この職業でなかったら、ぎゃぁぁと言っていたであろう。
外人と意思疎通できないかんとか、
情報化社会を生き抜くために、いろいろな能力もいるかもしらんが、
土とか、水とか、木とか、そして、人間以外の生き物とか、
そんな命の基盤を感じられる能力や職業がなくなったら、
そもそも命がなくなりますよね。
そんなことは、エライ人たち、あんまりイメージしてないみたいね。
教育のイメージを命の基盤に。
それらを慈しみ、守り、育む職業へつながるように。
昨日の夜、私の心にしかっと入ってきたものがあった。
入ってきて住んでいるから、是非を問わず持っていようと思う。
わからないことは、わからないままにしておいても、
いつかわかるべき時に、わかるようになるであろう。
若草幼稚園、教育のイメージ。