園長ブログ

せんせいのすてき

若草幼稚園は最高の幼稚園。

なぜかというと、20代から70代まですべての世代にまたがって、先生がいるからです。

若さもすてき、年寄り最高。

幼稚園の先生と言えば、「子どもたちが帰ったら何してるんですか?」 、これが何十年も変わらない質問です。

これに対して、いつも、「う、」 と黙ってしまう私たち。だって、いっぱいありすぎて、一言では言えません。

子どもを心からかわいいと思い、踏ん張り頑張る先生たちのすてきを綴ってみます。

2016.12.30

せんせいの愛

 

10月に運動会は終わったが、

子どもたちの中には、終わらないものがあった。

年長あやめ組の心には、「負けてばっかしだった」という思いがあり、

お弁当の時間の団欒でそんな話になった。

「もう、運動会終わっちゃった。」という子どもたちに、

「そんなことないよ、また、挑戦すればいい。」という先生。

 

そこでばら組に、ひっぱりっことリレーの、

「ちょうせんじょう」を送った。

ハラショー。

なんて素敵なことだろうか。

 

ばら組の返事は、「うけてたつ!」

この言葉ほど、盛り上がってない子もいたのだが、

しかし、そんなこと言ってられるか。

 

毎年のことだが、

人前に出ることがとても恥ずかしかったり、

勇気がなかなか出せない子がいる。

 

でも、この日は違った。

Tくんは、一人で走った。

せんせいは、それが心の底から嬉しかった。

 

そして、もう一人。

その子は、並走してあげないと走れない子だった。

でも、先生はこう思った。

 

「もう、負けてもえいわ。」

 

それよりも、あなたが一人で、自分の力で走りきることが大事。

 

途中で先生は、並走をやめて、彼女を見送った。

彼女は、何度もせんせいを振り返りながら、一人で走った。

 

保育には、こんなふうに愛を込めて、投げ出す瞬間がある。

それは、希望という名の愛である。

 

「希望」は、とても難しい概念である。

「叶うのだ」と信じる心と、

「叶わないこと」のすべて引き受ける覚悟の間で、

それは生まれる。

焦らないと自分に言い聞かせ、冷静に見る心と、

頑張ってほしいと心底願う熱い心、

その狭間に、かけがえのない瞬間が生まれる。

 

せんせいの愛は、大きく、強い。

 

だといいね、みんな。

いつでも、どの子にも。

 

せんせいのすてき。