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日々わくわく
せんせいのすてき
毎日踏ん張り頑張る先生たちのすてきを綴っています。
2020年5月10日
新人を育てる② 自由について

 

新人たちの頭の体操で、

自由について考察した。

 

子どもの心の自由を尊重できる保育者になってほしい、

という願い、

そして、その自由がもたらす厳しさに向き合える子どもに育ててほしい、

という願いからである。

 

幼児教育の中心的学びが遊びであるのは、

自由を通して、自分をつくるためである。

「人格形成の基礎を培う」とは、そういうことだ。

 

コマがやりたいと思ってできないのも、

そのために悔しい思いをするのも、

乗り越えて喜びを勝ち取るのも、

自分が選んだからこそ味わえる事実とそれに伴う感情である。

 

それで、いろいろと話し合っているうちに浮かび上がってきたのが、

自由って、それほどありませんよね。

ということだった。

ちょっとおもしろかったのは、

自由である状態というのは、

「他人の目を気にしないで、好きなようにする。」

「相手のことを考えないで、自分の思いのままに動く。」

ことであり、現実それは難しいというような話が出たことである。

 

日々、気を遣って、生きてるんやな、

と思った次第である。

 

で、結局、哲学的な問いというのは、

考えるステージで変わってくる。

例えば、政治。

全世界を竜巻するコロナウィルスの対応には、

政治の在り方がよく現れている。

簡単に自由を奪える仕組みの国ってあるんだなと、実感だった。

信頼を勝ち得ているのは、根拠を示せる対話型の国のようだ。

 

新人たちに、高校と短大と今と、どっちが自由か、

どのように自由の質が違うのか聞いてみた。

今の方が自由であると答えたのが主に3年目。

今の方が自由でないと答えたのが直近の新人かな、主に。

どちらも腑に落ちる答えである。

 

社会に出て、自由と責任が一対であることがわかり、

もう、囲われていない自分が見えてきた3年目と、

囲われていたけれど、守られてもいたあの頃とは違い、

社会人として、この職業を選んだものとして、

身につけなければならないことが急激に襲ってきて、

自分を縛っていることを実感する超新人。

いずれにしろ、彼らは、

「自分で自分のことを決める」世界にやってきたのである。

だが、なかには、まだ学校気分で、

社会に出るとはどういうことなのか、分かっていない者もいる。

 

仕事は、やるかやらないか、

できるかできないか、それだけである。

 

3年間新人と呼ぶのは、まぁ、縁側で許す、

ということかな。

 

新人のすてき。

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